退職金で用いられる功績倍率

 

役員退職金については、

法人税基本通達9-2-27の2

いわゆる功績倍率法に基づいて支給する退職給与は、法第34条第5項((業績連動給与))に規定する業績連動給与に該当しないのであるから、同条第1項((役員給与の損金不算入))の規定の適用はないことに留意する。(平29年課法2-17「十二」により追加)

(注) 本文の功績倍率法とは、役員の退職の直前に支給した給与の額を基礎として、役員の法人の業務に従事した期間及び役員の職責に応じた倍率を乗ずる方法により支給する金額が算定される方法をいう。

という規定のもとに、過大でなければ原則として損金算入が可能になっています。

しかしこの功績倍率(上記の役員の職責に応じた倍率)によっては金額は大きく動くので、この倍率の正当性が問題になります。

過去の裁判事例でも会社の定めた功績倍率により計算された退職金の額によって争われたものもあります。
規定上では、会社の規定で決めてある倍率ならば基本的に損金算入を認められるはずですが、ここに同業類似法人の功績倍率(もっと広い概念だそうですが)がからみ、その結果、過大でなければ損金算入を認めると。
つまり、上記通達の注書きにある「役員の職責に応じた倍率」というものが、自社の規定で決めたものだけでなく、同業類似等の広い概念も含んだ表現になっているようです。

こうなると、やはり過大すぎると否認されてしまうので、どこまでならいいのかという問題が出てくると思います。

ある裁決事例で、この部分が問題になっているものがあり。東京地裁の判決で平均功績倍率の1.5倍までの損金算入を認めるというものがありました。
平均功績倍率を少しでも超える部分を直ちに不相当に高額というのは硬直的で相当ではないと。

確かに、会社ごとの様々な事情や状況で異なるはずなのでこの判決は納得させられました。

そして東京高裁で控訴審が先日ありましたが、そこでの判決は、原判決の国側敗訴部分を取り消す。というものでした。

あれ?

結局、平均功績倍率までしか認められないことになってしまうのか。今後詳細をみていきます。

 

過大すぎる役員退職金は、確かに否認のリスクがあります。しっかりとした自社の倍率として計算しても過大すぎるととらえられる事もあります。倍率にここまでというのを決める事も難しいのでしょうね…。

 

 

※追記、納税者側は5月9日,東京高裁の判決を不服として,最高裁判所に対し,上告及び上告受理の申立てを行ったようです。
判決はどうなるか…。

 

 

川崎生まれ・川崎育ちの税理士、濱村純也です。

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